【祝!太宰治賞】(文芸誌)ミモザとビオラ作品集① ユーモアの手品箱
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【祝!第42回太宰治賞】
こがわゆうじろうが小説「タロー・ジ・エンド」で太宰治賞を受賞いたしました。本誌ご寄稿のエッセイでも「ユーモア」を味わい深く解体くださっております。こがわゆうじろうのますますの躍進を応援いたしております。
ユーモアがテーマの文芸アンソロジー本です。詩歌に評論に、小説だってライトから純文まで、幅広く網羅しております。
いずれも次代を担う文学者たちの、さまざまなユーモアをご堪能ください。
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掲載作
・魚住蓮奈(巻頭短歌)
・七瀬コタ「イメチェン」(小説)
・六塔掌月「高野書店」(小説)
・蜜原實「カルナヴァル」(小説)
・こがわゆうじろう「ユーモアという信仰」(評論)
・浜風帆「ゆめたべたバク」(詩)
・浜風帆「延々たる残暑」(詩)
・春野わか「結論から言うと、俺は俺に戻れて本当に良かった」(小説)
・久保田毒虫「嘘に関する考察」(小説)
・ジュ―ブン「青より赤が好きな色」(小説)
・切明川準「チーズの皮を食べない」(小説)
・煙亜月「君がプールで泳げたら」(小説)
・蒔田涼「沼袋のテント」(小説)
・仁矢田美弥「最良の日」(小説)
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【書き出し抜粋】
切明川準「チーズの皮を食べない」
チーズの皮を食べない。肝に銘じなければならない。知らぬままいた俺は、知らぬまま大人になった。たとえば四本脚の畜生どもが、捕食者の牙を通させぬため、密林の風景に溶け込むため、保毒を知らしめるため、それぞれ毛皮を着込むように、乳を凝固したあれらも皮をまとって産まれ出づる。エダムというチーズがある。それは見事な赤に包まれてある。冬隣に鈴生る国光りんごのごとく艶やかに光を跳ね返しあり、表面は滑らかたり、サァ見なんし、サァ食べておくんなましと発すようで、皆んな、目にした途端に口付けたくて堪らなくなる。てらてらと色めくものだから。
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A5版/アンソロジー/文芸誌/2段組138ページ