切明川とペライド工房

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  • (小説)吉岡パーリナイ/切明川準

    ¥600

     べっこべっこと揺れて止まらん馬鹿べっこ、赤べこ。これが右の玉。  いずれも救済に絡むモチーフばかりを集めた小説短編集です。 【今なら掌編小説を1本付けます】 切明川準・著「生き落とし」 ・原稿用紙換算6枚/体裁:A4コピー紙 存在の繰り返しを描いた掌編小説です。 ------- 【書き出し部分の試し読み】 「マキモ」  新しい環境へ身を投じることについて問われ、十年前の一月、僕はこう答えた。 「自分がどうなりたいかは、まだよく分かりません。これから見つけていきます」  そして依然、目標だなんて見つけられないままある。  リーマンショックも口蹄疫も世間から忘れ去られた時勢にあって、それでも馬鹿みたく桜は咲く。バス通りの坂道を下ろし立ての革靴で下って行けば眼下には川が広がる。水辺に沿うよう淡い白色が点々と咲き誇り、例年と比べ遅い開花だったからか、もう五月も間近だろうにバーベキューを嗜む人々がちらほらと目に飛び込む。新観光名所だとかいう高層タワーが下品な尖塔を生やす。雲ひとつ無い晴天の癖にして空は淡黄色に霞む。 「酩月」  椎茸なら断然バター醤油だ。網の上でしっかりと焦げ目をつける方法が主流だろうが、キャンプではいつも遠火で炙ることとしている。湯煎したバターを牡蠣醤油に溶かし、ひだの間から水分が滲み出てきた頃合いで回しかける。後はただ待つ。肉の脂に紛れて甘いバターが香り、これだけで一層酒が進む。焦げる。 「信義則くそたわけ」  私の目を通した山本社長は虚栄心の塊といった人物です。他者承認の欲求が肥大しており実際の山本自身と理想との乖離の甚だしく、それを埋めるため嘘を吐き通すといった具合でしょうか。準備書面1でも述べましたが、答弁書ですら虚飾に塗れております。実業家という肩書きも嘘でしたし、「斉木と別れて後に別の現場に勤め、家賃を支払うのが馬鹿らしくなり家を解約」という文言も、正しくは「家賃を払えず止む無く解約」です。別の現場に従事したということも嘘です。本件と直接の関わりは無いにせよいずれについても証拠を用意できます。また、山本はよく他者を貶める言動をとります。自身を高めるので無く、他者を下げることで尊敬を保つ幼稚な人間性と言えます。 ------- 掲載作 ・マキモ ・吉岡パーリナイ ・酩月 ・錬金術と核融合 ・再点 ・とうめし ・信義則くそたわけ ------- A6文庫版/92ページ

  • 【祝!太宰治賞】(文芸誌)ミモザとビオラ作品集① ユーモアの手品箱

    ¥800

    【祝!第42回太宰治賞】  こがわゆうじろうが小説「タロー・ジ・エンド」で太宰治賞を受賞いたしました。本誌ご寄稿のエッセイでも「ユーモア」を味わい深く解体くださっております。こがわゆうじろうのますますの躍進を応援いたしております。  ユーモアがテーマの文芸アンソロジー本です。詩歌に評論に、小説だってライトから純文まで、幅広く網羅しております。  いずれも次代を担う文学者たちの、さまざまなユーモアをご堪能ください。 ------- 掲載作 ・魚住蓮奈(巻頭短歌) ・七瀬コタ「イメチェン」(小説) ・六塔掌月「高野書店」(小説) ・蜜原實「カルナヴァル」(小説) ・こがわゆうじろう「ユーモアという信仰」(評論) ・浜風帆「ゆめたべたバク」(詩) ・浜風帆「延々たる残暑」(詩) ・春野わか「結論から言うと、俺は俺に戻れて本当に良かった」(小説) ・久保田毒虫「嘘に関する考察」(小説) ・ジュ―ブン「青より赤が好きな色」(小説) ・切明川準「チーズの皮を食べない」(小説) ・煙亜月「君がプールで泳げたら」(小説) ・蒔田涼「沼袋のテント」(小説) ・仁矢田美弥「最良の日」(小説) ------- 【書き出し抜粋】 切明川準「チーズの皮を食べない」  チーズの皮を食べない。肝に銘じなければならない。知らぬままいた俺は、知らぬまま大人になった。たとえば四本脚の畜生どもが、捕食者の牙を通させぬため、密林の風景に溶け込むため、保毒を知らしめるため、それぞれ毛皮を着込むように、乳を凝固したあれらも皮をまとって産まれ出づる。エダムというチーズがある。それは見事な赤に包まれてある。冬隣に鈴生る国光りんごのごとく艶やかに光を跳ね返しあり、表面は滑らかたり、サァ見なんし、サァ食べておくんなましと発すようで、皆んな、目にした途端に口付けたくて堪らなくなる。てらてらと色めくものだから。 ------- A5版/アンソロジー/文芸誌/2段組138ページ

  • (小説)愛のつもりでセックスと言った/切明川準

    ¥600

     小説の文庫本です。残念ながらポルノではありません。ヒロイン・冷莉(ひやり)は愛を与える存在ではありません。主人公・颯音(はやと)に生じた揺らぎは、未知の感情への恐れでしかありません。臆病な愛を描いた中編小説です。  拙く、醜く、けれど誠実な彼らの「独りよがりの愛」を、どうかご覧ください。 ------- 【冒頭試し読み】  愛される準備はできていた。愛する度胸も無い癖にして。  貧乏人が散財の妄想ばかり逞しくするようなものだ。札片を無造作に扱う場面だなんて思い描けない程度の身状にして、やれワンフロアぶち抜きのデザイナーズマンションだ、何年もののヴィンテージワインだと、精一杯のデイドリームで自身を慰める。空想が豊かだろうとヴァージンたることに変わりが無い。これを、知ろうと童貞と呼ぶ。行動の伴わぬ知識に価値は無い。 ------- A6文庫版/92ページ

  • (小説)異学文化サークルへようこそ 1/切明川準

    ¥800

     エンタメ小説の文庫本です。  飲みサーは世界の裏側とつながっている。  大学二年の夏。新庄雅人は飲み会と課題とに追われる平凡な日々を送っていたはずだった。サークル仲間・渚の部屋で起きた、見知らぬネックレスが現れては消えるという不可解な出来事。戸惑う雅人の前に、謎の女性・下河辺みつきが現れる。 「少年、何か変なことに巻き込まれているだろう?」  その一言をきっかけに、雅人は異学サークルと呼ばれる、常識の外側で蠢く世界へと足を踏み入れることになる。  友情と恋心、そして怪異が交錯する大学青春怪奇譚、開幕。 ------- 【冒頭試し読み】  世界を知った気でいたのはまだ幼かったから。高校までは学校と塾とが世の大きな部分を占めていた。大学に上がりそこにバイト先が加わったし、望めば好きにどこまででも行けるのだということを肌で知った。遅刻さえなければ夜更かししてゲームをしても良い。そもそも単位が足れば出席さえも任意だ。自由を得た。ご飯はいつ摂っても良い。しかし自身の裁量であがないきれない分野があり、そこも含めて世界なのだと新庄雅人はやっと気がついた。  眼前でわななく異形の化け物と対峙しみつきさんは言い放つ。 「少年、ちょっとコンビニ行ってビール買って来い。な、ダッシュ」 ------- A6文庫版/204ページ

  • (絵本) あまぐもねこ みゃおみゃお みゃ〜ん/ねむねむヤマネ公園

    ¥1,500

    創作絵本 作:ねむねむヤマネ公園 あそびごころで視点を変えてみるお話。 きょうのそらは はいいろのくもでいっぱい。 あめがふりそうだからおそとであそべない。 おかあさんはかいものにでかけた。 「ほのかちゃん ゆずちゃん おるすばんおねがいね。」 ーゆずちゃんは しろいくもみたいなかみにあまぐもをかく。 それをはんたいがわからみていたおねえちゃんは「ゆずちゃんのあまぐも、こっちからみるとねこみたい。」という。 ふたりであまぐもに めとはなとくちとひげをかいて あまぐもねこができあがり。 ゆずちゃんがなまえをつけると、あまぐもねこのめがキラリとひかって、もくもくとでてきた。 ------- A4フルカラー32ページ ------- ※こちらの商品は、他のアイテムとの同時注文をなされた場合でも、別個で発送させていただく場合がございます。

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